転職 エージェントとは? メリット・デメリット~ヤバいエージェントの見抜き方

本当に無料?デメリットは?転職エージェントについての疑問を元エージェントが徹底解説します

同級生と一緒の就職活動とちがい、仲間もサポーターもいない転職活動不安に感じるのは当然です。

受験では予備校に通いましたよね。受験のプロに試験の傾向・対策を学ぶためです。転職活動も同じです。社会人経験が浅い人が一人で転職活動をするのは危険です。日本には約420万社の会社があります。あなたの知らない業界・企業がたくさんあるのです。

転職のプロとしていろいろな業界・企業を幅広く知っている転職エージェントを利用するのは転職希望者には必須です。

転職エージェントの利用と成功率

転職エージェントを利用:転職成功率53.5%

一人で転職活動:転職成功率38.9%                  日本転職支援センター2020年調査

この記事では元転職エージェントで、今まで10社以上で働いてきた著者が転職エージェントの裏側から使い方、よくある疑問について説明します。転職エージェントの無料のカラクリを知れば転職エージェントに振り回されず、使いこなすことができます。薬と同じく、用量・用法を守ることが大切です。

この記事を読んで転職エージェントの裏側を知って、上手に転職エージェントを使いこなしてください。

目次

転職エージェントの種類と特徴・儲けのカラクリ・気になる費用は?

転職エージェントの種類と特徴

転職エージェントは大きく2種類に分けられます。それぞれの良さ・使い方があるので両方使うのがベストです。使いこなすためにまずは特徴をつかんでください。

総合型VS特化型

1)総合型:幅広い業界の求人情報・全国区対応が多いので、地方在住の人・IUターン希望の人には必須です。大手企業が多いのも特徴です。大企業なので、新卒で転職経験がない担当者の可能性があります。

2)特化型:年代・業界・職種・地域などいろいろな強みに特化しています。総合型より小規模な転職エージェントが多いのでより担当者の質の見極めが大切になります。

例)20代未経験、IT業界、営業職、東海地方など

ライバルに差をつけられる転職エージェント2種類併用

転職エージェントの利用方法の調査ではどちらか一方しか利用していない求職者が多い※

総合エージェント:35.8%

専門エージェント:43.9%

この調査ではどちらか一方しか利用していない求職者が多いですが、それではもったいない!下記のような組み合わせが転職の基本です。

あなたの可能性を幅広く探す⇒大手総合型

今のスキル・経験を活かす⇒中小専門型

同じ仕事でも、業界や地域を変えるだけで年収や条件が大きく変わります。

実際に著者が担当した経理の人の例を説明します。30代半ばの男性、大学卒業後4社で経理を経験。近畿地方で転職希望でしたが、活かせていない資格をもっていたので、都内の企業であれば年収が上がることを説明。結果、企業規模も大きくなり年収は2割アップの転職に成功しました。移住しても思い切って一度年収を上げておくと、その年収がアンカーになるので、「一生活かせる投資」になります。

面倒に思っても、転職チャンスが多いときに、総合型と専門型を使いこなして年収・条件を上げておくと、その後の転職もスムーズに進みます!

※エグゼクティブサーチ協会調査

転職エージェントの儲けのカラクリ

転職エージェントは採用企業から報酬を得ています。求職者が入社すれば採用企業から転職エージェントに成功報酬が支払われます。

多くの場合、入社して半年以内に退職すると、転職エージェントは採用企業に返金しなければいけません。ですので、転職エージェントはあなたが定着できる求人を紹介します。

また、入社後に「聞いていたのとちがう!」といったトラブルにも対応してくれるのは、この返金ルールがあるためです。

転職エージェントは無料で入社後までサポートしてくれるので、良い担当者に出会うために複数の転職エージェントに登録することが転職活動のマストです。

転職エージェントにかかる費用は?

あなた、つまり求職者には費用はかかりません。採用企業が転職エージェントに成功報酬を支払います。

想定年収の30~35%くらいですが、未経験や新卒の場合年は、一人当たり数十万円程度となります。

転職エージェントを使う前に知っておいてほしいこと

上記で説明したとおり、転職エージェントのお客様は採用企業であり、求職者ではありません。その仕組みをよく理解して転職エージェントに使われないように次の5つの注意点をよく読んでください。

これを読んで「転職エージェントは怖い」と思わず、知ったうえで上手に使いこなしてほしいです。

転職エージェントは使うもの 使われないために

転職エージェントを利用する大前提として、まずはあなた自身の転職軸をしっかりと持っていることが大切です。

転職軸とはあなたが転職をしたい理由、「転職が成功した」と言える条件、転職で叶えたいこととその優先順位です。詳しくは「転職軸:最重要ポイント!実は採用担当者が一番見ている」を読んでください。先日お会いした面接官は「スキル・経験より転職軸が一番大切」と言っていました。

転職エージェントは求職者の転職条件の把握から入社後の定着までサポートしてくれる存在です。ですが、転職エージェントのお客様が採用企業である以上、あなたの転職希望を叶えるより採用企業の都合を優先します。

転職エージェントに使われないためにはあなたの転職軸をでしっかりと確認しておくことが大切です。転職軸は転職、入社後のキャリアだけでなく生涯の働き方の指針です。 転職軸をしっかりと把握し、転職エージェントの都合に振り回されずWin-Winになるよう上手に転職エージェントを利用してください。

転職軸の確認の仕方は「転職軸:最重要ポイント!実は採用担当者が一番見ている」も読んでください。

転職エージェントのお客様は採用企業

転職エージェントは求職者の転職をサポートしてくれる存在ですが、転職エージェントのお客様は採用企業で、採用企業からいろいろな依頼を受けています。

著者は以前急成長中のベンチャー企業から、大量採用の依頼を受けました。○月までに△△人を絶対に集めてほしい、といったものです。

大量採用だと通常より採用基準が甘くなり、売上増が見込めます。そのため、どうしてもどの求職者さんにその企業を受けてもらいたくなります。

他にも、なかなか採用が決まらない、急ぎの募集という理由で通常より報酬がアップした求人も「ちょっと合わないかも…」と思いつつ求職者さんに紹介したこともあります。

このように、転職エージェントは採用企業を中心に動いています。もし、あなたが希望に沿わない求人ばかり紹介される、応募を急かされるといったことがあったら注意してください。

このようなことがないように、できるだけたくさんの転職エージェントに登録し、あなたに合う担当者に出会うことをおすすめしています。

転職エージェントは企業人事のサポーター

転職エージェントは単に求職者を採用企業に紹介しているわけではありません。企業と求職者とのマッチングの精度を上げることで、採用企業の負担を減らすことが役割の一つです。

そのため、採用企業は転職エージェントに求めるスキル・経験、実績、人物像だけでなく、年収の幅や部署の雰囲気や仕事の進め方なども詳しく情報が共有されています。

ですから、求人票、転職サイトやネットではわからない上記のような詳しい内容は、求人紹介・応募検討のときには必ず転職エージェントに聞いてみてください。

転職エージェントはよりマッチした求職者を紹介することが仕事なので詳しく答えてくれます。

企業はなぜ転職エージェントを使うのか

企業は転職エージェントを利用することで、採用にかかる時間、手間を削減しています。また、転職エージェントの求職者情報・採用ノウハウを活用することでより優秀な人材を採用することが可能になります。

ですので、転職エージェントは求職者のスキル・経験はもちろん、人物も見て企業が書類選考をする前にスクリーニングしています。そうして採用企業の手間を減らすことが転職エージェントの役割です。

ですから、注意点のところでも詳しく説明していますが、転職エージェントに対して横柄な態度を取る、面談に遅刻・ドタキャンをするなどは紹介してもらう求人が減る・ランクが下がるなどにつながるので絶対にしないでください。

転職エージェントは採用企業の第一選考機関と考えましょう。

転職エージェントのノルマはキツイ

転職エージェントは自社の利益やノルマ達成のために求職者に無理な求人を勧めることがあるため、選択肢を広げるためにも複数の転職エージェントを利用することが必須です。

また、転職エージェントによって得意な業種や職種が異なるため、あなたが転職したい業種や職種に精通しているエージェントを選ぶことも大切です。

矢野経済研究所の調査によると、2010年度と2019年度の市場規模を比較すると、9年間で3倍以上の市場拡大が起きています。また、コロナ禍で落ち込んだ雇用市場の回復により日本国内の有料職業紹介事業者の数は2022年1月時点で28,000社を越えています(厚生労働省調査)。

成長市場なので参入企業が多く、競争が激しいので、担当者はきついノルマを抱えていることが多いです。実際に著者もバーンアウトした経験があります。

転職エージェントのノルマに流されないように、複数の転職エージェントを利用すること、転職軸をしっかりと持つことが大切です。

転職エージェント利用のメリット

「転職エージェントは怖い」と思わず、転職エージェントの都合を知ったうえで下記12もあるメリットを引き出してください。

プロの視点で職業選択の視野が広がる

転職エージェントを利用することで、自分には見つけられなかった求人情報や業界の動向など、プロの視点からの情報を得ることができ、職業選択の視野が広がります。

人はどうしても自分が知っていることからしか選べません。ですが、日本には約420万社もあるのです。

転職エージェントを通じて、自分では気付かなかった業界や職種の求人情報を知り、それに応募して転職が成功したという実例が多くあります。

プロの視点からの情報提供やアドバイスにより、職業選択の視野を広げることができます。

プロに相談できる・転職活動は忙しい&孤独で心が折れやすい

転職エージェントを利用すると専属の担当者が付くので、プロのアドバイスを得ることができ、転職活動中の孤独やストレスを軽減することができます。

同級生と一緒にやった就職活動とちがい転職活動は一人で行うため、孤独感やストレスがたまりやすく、心が折れそうになることもあります。転職エージェントはそうした状況を改善するために、転職希望者と密にコミュニケーションを取り、アドバイスを提供してくれます。

求人情報サイトマイナビ転職のアンケート調査によると、転職活動中に孤独感を感じる人は7割以上にもなります。また、プロのキャリアアドバイザーによる支援を受けた人は、受けていない人に比べて転職成功率が高いというデータもあります。

著者がお会いした求職者さんたちも、心配をかけたくないと家族やパートナーにも転職のことを話していないことが多かったです。誰にも話さないことでストレスをためている人は多いです。

転職は人生で何度も経験するものではありません。慣れないことを一人でやるのはとてもストレスがたまります。転職エージェントを利用すれば小さな不安・疑問を解消できストレスが少ない状態で転職活動をすすめられます。その結果、転職成功率が一人での転職活動より成功率が上がるのです。

非公開求人に応募できる

転職エージェントを利用することで、非公開求人に応募することができるため、より多くの求人にアクセスすることができます。

転職エージェントが保有する求人情報は、公開求人だけでなく、企業が一般に公開していない非公開求人も含まれています。非公開求人には、ライバルに知られたくない新規事業や幹部候補やキーパーソンなどが含まれます。同じ企業でも、転職サイトと転職エージェントを使い分けている企業もあります。

転職エージェントを利用して非公開求人も知ることで、より多くの選択肢を持てます。

自分で求人をさがさなくて良い

転職エージェントを利用すると、転職エージェントがあなたの志向・スキル・経験などに合った求人を紹介してくれるので自分で求人を探す手間や時間を省くことができます。

転職エージェントは企業に取材したり、実際に訪問したりしているため、情報の精度が高いです。また非公開求人も含めた多くの求人のなかから選んでいること、採用企業の担当者目線で紹介することから、結果として転職成功率が高くなります。

転職エージェントを利用することで、求人をさがす手間を省き、さらに転職成功率を上げることができます。

情報提供・面接で聞けない年収レンジや有休は転職エージェントに聞く

一番気になるけど、聞きにくい年収・有給・転勤の有無・福利厚生などは転職エージェントに聞くべきです。その理由は2つあります。

1)企業の印象を悪くする

面接などで求職者が直接企業に聞くと、「仕事より条件を優先している」と思われ不利になる可能性があります。

2)転職エージェントは企業の手間を減らす役割がある

企業は転職エージェントに求人の予算や採用目標の人数・時期など詳細を伝えてあります。転職エージェントは説明してきた通り企業の採用担当のサポーターの役割があります。

求職者が企業に聞いて手間を増やすことないようにするのも転職エージェントの仕事だからです。

以上2つの理由から、聞きにくい情報や、自分で得ることができない情報があればまずは転職エージェントに聞いてみましょう。

書類添削・書類の通過率が上がる

履歴書や職務経歴書の添削やアドバイスを行うことで、求職者の書類の質を高め、通過率を上げることができます。

転職エージェントは次の3点であなたの応募書類の質をあげてくれます。

1)転職エージェントはその企業の内情を知っている

どのようなスキル・経験が求められているのか、どのような人物像が好まれるのか、直接人事や採用部署の人たちからヒアリングしているので、ツボをついた書類ができます。

2)お見送り・通過情報を持っている

転職エージェントは企業の採用代行を行っていると説明しました。つまりその企業でお見送りになった求職者、入社した人を知っています。

ですから、何がNGなのか、どこが通過したポイントなのかを理解したうえで添削するので書類通過率は格段に上がります。

3)あなたが入社しないと報酬が発生しない

転職エージェントの報酬は入社後の成功報酬型のビジネスです。大学のキャリアカウンセリングとは力の入れ方がちがいます。

応募代行・推薦状

転職エージェントを利用すると、応募は転職エージェントが代行します。またその際に推薦状を添えてくれます。

応募を代行してもらうことで、現職が忙しい場合でも効率的に転職活動を進めることができます。

また、転職エージェントの推薦状は、求職者本人とはちがう視点からのスキル・経験・人物像などの説明になり履歴書・職務経歴書を補強することになり書類通過率が上がります。

転職エージェントを利用することで、応募を効率化すると同時に推薦状で書類通過率を上げることができます。

面接の日程調整

現職で忙しいと即レスが難しいため調整に時間がかかる面接の日程調整も転職エージェントが代行してくれます。

転職エージェントは、求職者と企業の間で双方の日程調整をしてくれるので、平日の日中に企業へ連絡をする必要がなくなり、

現職の同僚・上司に転職活動がバレる心配が減ります。

意外と時間を取られる面接の日程調整は転職エージェントを利用することで手間を減らし、複数企業への応募・面接の準備などをして転職成功につなげましょう。

面接対策・模擬面接

社内の内情を知っている転職エージェントからの面接対策は必須。面接が不安な人は模擬面接を受けることもおすすめします。

面接で聞かれる内容や、質問官による傾向などを事前に転職エージェントから聞いておけばしっかりと準備ができ、自信をもって答えられます。この自信がある態度というのが面接ではとても重要です。

ですから、模擬面接もおすすめします。著者もシナリオまで作っている求職者さんの模擬面接をしましたが、ご本人が思っている以上に

早口で表情が暗かったです。「この人と働きたい」と思われるには自信と余裕があるプロフェッショナルにふさわしい態度が必要です。

もともとシナリオも作っているくらい熱心な求職者さんだったので、その点をお話するとすぐに鏡の前で練習して対策をし、無事に入社されました。

面接対策や模擬面接は客観的なフィードバックを得られます。特に転職が初めての人、日常の業務で外部の人と話す機会が少ない人はぜひ受けてほしいサービスです。

条件交渉代行

転職したい理由の上位に年収を挙げる人は多いですが、あなたが企業に交渉するのは危険です。転職エージェントにまかせた方が良い理由は

下記の5点です。

1)面接官へのイメージを悪くする

これが最大のダメージです。求職者が企業に直接、年収や条件を交渉してしまうと「この人は自分のことを優先している」と働く意欲が少ないと思われることが多くなります。他の求職者が条件を話さなかった場合、あなたの評価が相対的に落ちます。

2)年収以外の条件も併せてトータルで交渉してもらえる

給与、賞与だけで年収は決まりません。ストックオプションや福利厚生、年金制度など複合的に考えないと生涯で受け取る手取りが変わります。実際著者がアドバイスした方で、当初は年収の上げ幅が小さいことを気にされていました。ですが、年間休日が20日以上増えることで実質的な時間単価が上がること、企業型確定拠出年金のマッチング拠出があり税負担なく実質的な年収が上がること、研修制度が充実していることなど説明し、納得の上で入社されました。今は増えた時間を子育てと副業に充てて、結果的に大幅にQOLが上がったと聞いています。

年金やストックオプションはわかりにくいので、仕組みも理解している転職エージェントから交渉してもらった方がトータルで条件が良くなることが多いです。

3)転職エージェントは条件交渉に慣れている

営業で交渉に慣れているという人でも、自分自身の値段である年収を交渉するのは難しいものです。年収を上げたい理由にプライベートな事情があると、つい感情が入ってしまうこともあります。

価格交渉に慣れていて「自分の年収は自分で交渉したい」というこだわりがなければ、転職エージェントにまかせる方が安心です。

4)転職エージェントは2つの相場を理解している

条件交渉は求職者・企業双方の希望条件のすり合わせです。なので、双方の状況を理解している転職エージェントにまかせた方が、内定獲得と条件アップをかなえらえる可能性が上がります。

企業により、職位・社歴・年齢などで年収テーブルが決まっています。また、企業・部署の人件費予算もあります。このくらいのスキル・経験・実績があれば〇〇くらいまで上げられるといった相場観を持っているのも転職エージェントです。

また、あなたの業界・職種・経験などから転職市場での価値をわかっているのも転職エージェントです。特に同じ職種でも業界・地域での違いなどを理解して総合的に判断したうえで、企業に条件提示ができるのは転職エージェントです。

求職者・企業双方の条件を理解している転職エージェントは、双方の希望をすり合わせする適任者です。

5)転職エージェントは交渉のタイミングを把握している

条件交渉はタイミングをまちがえると、内定が白紙になることもあります。

企業によって条件交渉のベストなタイミングはまちまちなうえに、条件交渉の受け止め方も企業文化・担当者によりかなり幅があります。

また採用というのは絶対的な基準ではなく、他の候補者との兼ね合いや、経済状況で大きく変わります。

同じポジションに内定直前の候補者が複数いた場合、希望年収が決定に大きく影響します。転職エージェントはそのような場合も企業とオープンに情報交換しているので、的確なタイミングで交渉できます。

退職交渉のサポート

転職エージェントは退職交渉の代行はできませんが、交渉のサポートはしてくれます。すでに説明したとおり、転職エージェントの成功報酬が発生するのは

求職者が入社してからなので、転職エージェントは退職のサポートもしてくれます。

転職エージェントはいろいろな退職を見てきているので、退職交渉を開始する前にアドバイスをもらっておくのをおすすめします。

運が良ければその転職エージェントは、あなたが今勤めている会社の出身者を担当したことがあるなど、事情をよく知っているかもしれません。

実際に著者は退職者が多い企業で、複数の求職者さんを担当したことがあり、内情をよく理解していたので驚かれたことがあります。

企業・職種によりますが、退職は①退職の意思表示②引き留め対策③人事と事務手続き④引き継ぎ⑤挨拶回りです。

もし、退職交渉が難航した場合、内定が取り消しにならないようまずは転職エージェントに相談しましょう。また、退職手続きの進捗も連絡を入れておけば状況にあったアドバイスをもらえます。

円満退職のコツは事前準備です。「目標時期設定:ダラダラ転職活動を続けない」で詳しく説明しています。

入社準備のサポート

転職は内定を取ったら終わりではなく、入社前もいろいろと準備すべきことがあります。確認しておくことは次の3点です。

1)スキル・知識

新卒ではなく、中途入社した場合には即戦力として期待されています。未経験の業界・職種なら専門用語を学んでおけば、入社後スムーズに業務にあたれるでしょう。このような準備については、面接かオファー面談で聞いておくとあなたのやる気をアピールできます。

2)新しい企業へ提出する書類

社会保険や源泉徴収票など企業へ確認しておきます。健康診断が必要な場合もありますから、余裕をもって確認しておきましょう。

3)転居

転居をともなう転職の場合、引越や住居の手配などもサポートしてくれる転職エージェントもあります。

その他にも、あなたが見落としがちなポイントや、手続きや準備に関する知識や経験が豊富なため、転職者が安心して新しい職場で働き始めることができるようにサポートしています。

転職エージェント利用のデメリット

転職エージェントは無料で利用できるのに転職準備から入社後の定着までいろいろなサービスがあります。ですが、メリットばかりではありません。 主なデメリットを7点説明しますので、転職エージェントを選ぶときの参考にしてください。

自分のペースで転職活動ができない

転職エージェントは採用企業と自社のスケジュールに基づいて、求人を紹介しその後の応募サポートをします。採用企業の例では、○○までにプロジェクト立ち上げに必要な△△職を採用する、といった計画です。

転職エージェントのスケジュールや企業の温度感により、紹介のペースが速すぎる、逆に紹介があまりないということがあります。

できるだけ自分のペースを守るには、転職軸がどこにあるのかをしっかりと確認すること、複数の転職エージェントに登録して相性の良い担当者を見つけることがあなたの転職成功のカギとなります。

また、短期間で集中的に転職活動をして早く次の会社に入社したい場合は情報とスケジュールの管理が大変なりますが、複数の転職エージェントを併用することも考えてみましょう。

希望求人に応募できないことがある

転職エージェントを利用すると自分で求人をさがすのではなく、紹介を待つことになります。紹介される求人のなかに希望する求人がない場合があります。理由は3つあります。

1)その転職エージェントまたは担当者があなたの希望する業界・職種が得意ではない場合

あなたの希望する業界・職種の専門性が高いほどこの可能性が高くなる⇒専門転職エージェントへ登録

2)あなたの希望する業界・職種の求人がない場合

採用は景気に大きく左右されるため、コストの高い転職エージェントに求人を出していないことも⇒コストが低い転職サイトをメインに利用する

3)あなたのスキル・経験が足りない場合⇒募集要項&条件確認・未経験専門エージェント・転職サイト

理由をよく聞き、①他のスキル・経験、②勉強中のスキル・資格、③条件を下げることでカバーできないか確認します。

それでも希望職を紹介してもらえないようであれば、未経験や社会人経験がすくない求職者を専門にしている転職エージェントに登録してみることです。

また、転職サイト未経験でも応募できる求人が多いので転職サイトも積極的に利用してみましょう。

求人の紹介をされないことがある

転職エージェントから求人の紹介がないことがあります。パターンは2つあります。

1)登録後に担当者と面談したのに紹介がない場合:まずは紹介がない理由を問い合わせてみましょう。

多くの場合は、あなたの希望する条件とスキル・経験のミスマッチが主な理由です。転職とはあなたという商品を転職市場で売るということです。

きつく聞こえるかもしれませんが、適切な市場で、適切な条件であればマッチする求人があります。

2)サポートの途中で紹介が途絶えた場合:転職エージェント利用時のNG行動3点をしていないか確認してください。

転職エージェントは企業に代わって求職者をスクリーニングするのも役割の一つです。良い求人に出会うためにもNG行動には気をつけてください。

NG行動がないのに紹介がなくなった場合は、その転職エージェントのサポート期間が終わった可能性があります。詳しくは下の「サポート期間が決まっていることがある」を読んでください。

担当者のスキル・経験にムラがある

担当者のスキルや経験にムラがあるという点も、転職エージェントを利用する際には注意が必要です。転職エージェントには、新卒からベテランまで、さまざまなスキルや経験を持った担当者がいます。そのため、担当者によって求人情報の紹介の仕方やアドバイスの内容に差が出ることがあります。

転職経験がない新卒だからダメというわけではなく、相性次第です。年齢が近い方が話しやすい、年上の方が安心できるなど、実際に何人か面談してみないとわからないことが多くあります。

登録後の面談で、スキル・経験などを説明したときに専門用語や企業名に反応が鈍い、何か違和感があるといった場合は他の転職エージェントにも登録してください。

地域・業界・職種に偏りがある

地域や業界、職種に偏りがあるという点もあります。転職エージェントは、自社のネットワークを活用して求人情報を収集し、求職者に紹介しています。そのため、エージェントによっては地域や業界、職種に偏りがあることがあります。

例えば、地方都市に拠点を持つ転職エージェントは、その地域の求人情報に強く、都市部の求人情報には疎い場合があります。また、特定の業界に特化している転職エージェントもあります。

そのため、総合的な転職エージェントと専門特化型を併用することが効率よく、業界・職種を超えて可能性を広げる使い方になります。転職エージェントの種類については上の「 転職エージェントの種類と特徴:2種類使ってライバルに差をつける」を読んでください。

登録してもすぐに応募できない

転職サイトとちがい、登録してもすぐに応募できません。登録後、担当者と面談しあなたの志向性やスキル・経験を伝えます。その後担当者があなたに合った求人を紹介するという流れになっています。

ここで注意してほしいのは、面談当日に紹介がある場合です。登録時に履歴書・職務経歴書までふくめて詳しく登録した場合を除いて、いきなり紹介があるということは、あなたの転職軸や細かい希望を聞いていないということです。

希望に合った紹介なら良いですが、転職エージェント側の都合ということもあります。その点を注意しながらそのエージェントを利用してください。

すぐに求人を見たい気持ちもあるでしょうが、すぐに応募できない=転職エージェントがあなたに合わせて選んでいる時間と思ってください。

サポート期間が決まっていることがある

転職エージェントは求職者へ無料でサービスを提供しています。しかも!転職エージェントの仕事はかなりキツイです。(キツイうえに、転職のプロなので業界内での転職も多いです)ハードワークの無料サービスを長期間つづけることは難しいです。

多くの転職エージェントはサービス提供期間を3か月~半年位としています。

もちろん、選考が進んでいればサポートが終わることはありませんが、新規の紹介は少なくなることが多いです。

3か月~半年位で紹介が減ってきたと感じたら、次の2点をおすすめします。

1)別な転職エージェントに登録する

2)サポートを続けてほしい担当者がいる場合はサポート継続をお願いしてみる

転職エージェントのサポート期間は3か月~半年位が目安と知っておきましょう。

転職エージェントの選び方

転職エージェントの担当者で転職の成否が決まると言っても過言ではありません。ぜひ選び方のポイントをおさえて、比較サイトに惑わされずあなたに合った転職エージェントを見つけてください。

転職エージェントの選び方のポイント

究極的には転職エージェントという会社ではなく、担当者次第です。「○○大学の子はかわいい」といった口コミ?都市伝説?のようなものがありますが、それが全員にあてはまらないのと同じです。

転職エージェントにより、強い年代・業界・職種・地域などはあるものの、最後は人と人なので担当者によります。

ですから、あなたが見極められるように少なくとも総合型、特化型それぞれ3~5社は登録して面談してみてください。これくらい話してみれば、「このひと!」という担当者に会えるでしょう。

面倒に思うかもしれませんが、その後のキャリアにかかわる大事なことです。また、仕事はなりたい自分、送りたい人生などあなたの深いところに影響します。そのようなことを、スキルが高くても相性が合わない人に話せるでしょうか?

○○社だから安心、という思考停止ではなく、担当者は複数の中から慎重に選んでください。

転職成功のカギはエージェントではなく、あなたと担当者の相性です。

転職エージェントの比較サイトは信用できる?

規模や得意業界などの参考にはなりますが、完全に信用することはできません

なぜなら、上で説明したとおり、担当者次第だからです。○○さんに合った担当者があなたに合うとは限りません。

また、比較サイトの比較する項目があなたに合っているとは限らないです。

比較サイトは参考程度にして、まずは担当者と話してみましょう。

転職エージェントの利用の流れ

転職エージェントを利用する流れは下記のようになっています。詳しくは「【転職活動の流れ】」で説明しています。

一人で転職活動をする転職サイトとちがい、担当者との面談があります。これを面倒に感じる人が多いのですが、登録情報だけではわからない志向性や希望を聞くためです。あなたが担当者を見極めるためにもぜひ積極的に面談を利用しましょう。

STEP
登録

良い担当者に担当してもらえるよう項目はできるだけ記載します。応募書類の下書きにもなります。

STEP
担当者との面談(電話・Web・訪問)

あなたに合った求人情報を提供してもらうため希望やスキル、経歴などを話します。他人に話すことで、あなたのスキル・経験をより深堀りできたり、意外な強みに気づいたりすることもできますから積極的に利用しましょう。

※コロナ禍以降、ほとんどの面談が電話かWebになりました。

著者がサポートした求職者さんのなかには、現職の事務所の会議室から昼休みに対応いただいた方もいらっしゃいました。バレるのではとこちらの方が冷や冷やしました。

STEP
求人紹介

あなたに合った求人が紹介されます。このときに、①なぜその企業・ポジションを紹介したのか?(すすめる理由)②その企業・ポジションの情報、この2点を聞いて応募検討しましょう。

STEP
応募書類の添削・面接対策

応募の意思が決まったら、応募書類を添削してもらいます。転職エージェントは企業の内情に詳しいので、応募するポジションに合わせた内容にしてくれます。たとえば同じスキルを書くときでも、書く順番で印象が大きく変わります。

面接対策も企業に合わせた想定質問面接官の情報提供模擬面接をしてくれます。

STEP
応募・書類選考・面接

転職エージェントから推薦状をつけて、応募します。あなたが自分で応募する必要はありません。

面接後にもフォローがあります。また、フィードバックもあるので、必ず面接後は転職エージェントに連絡を取りましょう。どのような結果でも次に活かすことができるのも転職エージェント利用のメリットです。

STEP
内定・入社検討・条件交渉・内定承諾・退職・入社

定前後のタイミングで転職エージェントが条件交渉を代行してくれます。また内定後に入社を考える際、オファー面談の設定もサポートしてくれます。

退職交渉入社準備入社後のフォローなど、あなたが新しい企業で定着するまでサポートがあります。転職成功とは、新しい企業で成果を出すことです。入社後までのサポートがある転職エージェントは上手に使いこなすべきです。     

転職エージェント利用時のNG行動3点

転職エージェントを利用して転職を成功させるには、次の2点がポイントです。

1)転職エージェント=「採用企業の第一関門」と考える

2)担当者と信頼関係を築く

1)転職エージェントは採用企業の面接の第一関門です。今まで説明してきたように、転職エージェントはあなたの転職をサポートしてくれるだけでなく、採用企業の人事をサポートする役割があります。採用プロセスの負担を減らすために転職エージェント側で応募前にスクリーニングするのです。その転職エージェントにとってAランクの求職者になれば、より良い求人を紹介してもらえます。

2)とはいえ、あなたの希望や条件の優先順位は正直に伝えましょう。内定は出たけれど前職と同じ問題をかかえてしまったという「転職失敗」にならないためです。担当者と腹を割って話せる関係を築ければ、あなたのスキル・経験を活かしつつ希望にあった仕事を掴む最良のパートナーになってくれます。

約束・期限を守らない

応募書類の提出、面談・面接の時間を守ることはビジネスのキホンです。それを守れない=ビジネスマンとして失格と思われます。

大切なことなので繰り返しますが、転職エージェントは採用企業のためにエージェントで一次選考しています。その企業に相応しいか、活躍できそうか、といったことです。

これは裏を返せば、内定見込みのない企業にムダ打ちすることを防げます。

ただし、転職エージェントに「紹介に値しない」と思われてしまったら、紹介求人数が減るか条件が悪くなります。

転職エージェントにも採用企業と同じ緊張感で期限・時間を守りましょう。

もし、現職の都合や体調などで約束を守れそうもないときは早めに連絡を入れれば、信用を失うことはありません。

スキル・経験などで嘘をつく

転職活動において、スキルや経験などについて虚偽の情報を提供することは、極めて危険な行為です。

リクルートキャリアが2019年に実施した調査によると、転職エージェントを利用する人のうち、自分のスキルや経験についてウソをついたことがある人は20%にものぼるという結果が出ています。しかし、同調査によると、エージェントによっては嘘をつくことに対して厳しい対応を取るケースが多いことも分かっています。

スキル・経験などについてウソをつくことのリスクは下記のとおりです。

1)採用企業に不信感を与える⇒選考に落選または内定後であれば内定取り消し

エージェントとの面談や書類選考で、自分のスキル・経験を誇張してしまい、企業面接で嘘ウソがバレることがあります。結果、お見送りになります。

例)

英語が得意だとアピールしておいて、面接で英語の質問に答えられない

実務経験があると言っておいて、職務経歴書や面接で詳細を問われた際に実績がなく具体的なエピソードを話せない

2)転職エージェントの信用を失う⇒求人紹介がなくなる

転職エージェントを利用して転職成功をつかむコツは担当者と信頼関係を築くことと説明しました。スキル・経験のウソは転職エージェントが採用企業からの信用を失う大きな失点です。転職エージェントは最悪の場合、担当者変更か契約解除の恐れもあります。

そのようなことがあれば、もちろん求人を紹介されることもなくなります。

3)入社できても成果を出せない⇒早期に退職

転職において何より大切なのは、内定を取ることではなく、入社した企業で活躍することです。

ウソをついて入社した会社には長くとどまれません。実際に水増しした経歴で入社したものの、結果を出せず居づらくなり退職した人を見てきました。

もしあなたがスキル・経験に自信がなければ、勉強中のことや今までの業務で工夫したことなども含めて詳しく話してみましょう。自分自身で気づいていない強みを引き出してくれます。

スキル・経験でウソをつくことはリスクしかありません。絶対にウソをつくのはやめましょう。

上から目線・横柄な態度

転職エージェント利用時には、上から目線・横柄な態度をとることは避けるべきです。

理由は、次の2点です。

1)転職エージェントのお客様は採用企業であり、求職者とは対等なビジネスパートナーです。確かにあなたが企業に入社することで、転職エージェントは成功報酬を得ますが、その支払は採用企業です。

採用企業の手間を省くために、求職者をスクリーニングしているので、良い求人を紹介するに値しないと判断されるリスクがあります。

2)ビジネスのキホンである相手を尊重する態度を取れない人は信用されないので、結果として転職エージェントから質の高い求人を紹介されない。

転職活動はときに強いストレスがかかるものです。ですが、それを転職エージェントにぶつけるのではなく、ビジネスのプロフェッショナルとして丁寧に接しましょう。

ヤバい転職エージェントの特徴7選

元転職エージェントとしては残念ですが、なかにはヤバい転職エージェントもいます。厚生労働省によると2022年1月時点で「有料職業紹介事業者」の数は2.8万社越、担当者の数はもっと多いです。

ただ、転職エージェントはプロです。求職者を乗せるのも、不安を突いてくるのも感心するほど上手です。気づかない間に、転職エージェントのペースと都合で転職活動をしないように、常に転職軸と、次から説明するヤバい転職エージェントの特徴を忘れないようにしてください。次の7つの特徴があれば、他の転職エージェントにも登録して比べてみましょう。

転職が初めてなら、後悔しないように比べて何がヤバいのか知ることが大切です。

1.「とりあえず応募してみましょう」

この気軽な言葉は絶対NG発言です。dodaの調査によると転職成功者の平均応募社数は21.4社です。この数字だけ見ると「とりあえず応募」は何となく妥当な気がします。

ですが、一度企業に応募してしまうと、その後半年から1年は応募することができなくなります

つまり、適当に応募した後にその企業を本気で希望しても、時すでに遅しです。

応募するなら、後悔しないためにも入念な準備をして本気で挑みましょう。あなたの将来をつぶす「とりあえず応募しましょう」は危険ワードです。

2.応募・入社を急かす

転職エージェントが応募や入社を急かすことがあります。「人気がある」、「候補者が殺到しているから急がないと」など他人の都合で急かす場合は注意が必要です。

転職エージェントが急かす理由は、急募の求人、一定の期限内に目標となる求人数がいる、担当者の営業ノルマなどです。いずれにしても求職者であるあなたの志向性入社後の活躍などを考えていません。

転職で大切なことは、転職軸からぶれないことです。ストレスフルな転職活動を続けていると内定を目標としがちですが、転職成功は入社後にあなたのスキル・経験を活かして結果を出すことです。そのための転職活動であり、あなたの都合を考えず決断を急かすエージェントには気を付けてください。

3.年収が低い求人ばかり紹介してくる

年収の低い求人ばかり紹介するのは、内定が出やすい=営業目標が達成しやすいからです。多くの企業は年収を決める要素は、その企業の年収テーブルと前職の年収です。ですから、年収を下げれば「お買い得」になるので、内定は出やすくなります。

ですが、転職成功とは、あなたのスキル・経験をより高く評価してくれるところ、より活かせるところに入社ることです。

安易にエージェント都合で年収が下がる求人ばかり紹介してくる転職エージェントには気を付けてください。下がった年収がアンカーになるので昇給次の転職で、年収を戻すこと、上げることが難しくなります。

例外としては、将来のために未経験の業界や職種に就いて、経験を買う場合です。この場合は慎重に決めなければなりませんが、一時的に年収がダウンしても生涯賃金で取り返す目途があればOKです。

4.希望を無視した求人ばかり紹介してくる

あなたの希望を無視して、転職エージェントの都合で紹介してくる転職エージェントにも気をつけてください。

求人には成果=内定が出やすいものがあります。急募、大量採用、採用企業のキャンペーン(一時的に成功報酬がアップしている)などです。

希望を無視した求人ばかりを紹介する転職エージェントは、自分たちの都合や成果を優先し、転職希望者のキャリア形成や希望する職場環境を無視しています。

転職エージェントとして信用できるかどうかを判断する際には、希望や要望をしっかりと聞き、それに合わせた求人を紹介できるかどうかが重要なポイントとなります。

注意点として、①あなたの希望がスキル・経験からかけ離れている②業界、職種、地域などを変えると条件が良くなる、といった理由がある場合です。

対策としては、紹介されたときに紹介理由を確認してください。詳しくは次の項で説明します。

5.求人を紹介するとき、「あなたに」紹介理由を説明できない

求人紹介時に詳しい理由を説明できない転職エージェントがいることは珍しくありません。求職者の志向性やスキル・経験をよく理解せず、転職エージェントの都合で紹介している可能性があるからです。

ですから、必ず紹介理由を聞いてください。一見あなたの希望とちがう求人に見えても「○○の経験が活かせる」「△△業界は成長しているので、今の業界より将来性がある」などあなたのキャリア形成にプラスになるような理由があれば、ぜひ検討してください。

この場合は、一人で転職活動をするよりあなたの視野と可能性をひろげてくれる良い転職エージェントの可能性があります。

求人紹介時に理由を聞くのはマスト!良い転職エージェントを見極めるポイントです。理由を説明できない転職エージェントなら、自社の都合しか考えていないので別な転職エージェントに登録しましょう。

6.レスポンスが遅い

レスポンスが遅い転職エージェントは2つの点でダメです。

1)転職のチャンスを逃すから

求人はナマモノです。昨日あった求人がもう今日はない、なんてことはザラにあります。企業の都合か、良い人が見つかったか、理由はいろいろありますが、とにかく転職はタイミングが最も大切です。チャンスを逃す、レスポンスが遅い転職エージェントはダメです。

2)即レスはビジネスの基本だから

レスポンスが遅い=採用企業からの信用がない可能性があります。そのような転職エージェントは企業の情報も少ないでしょうし、推薦状の信用度も低くなります。

レスポンスが遅い理由はいくつかあるかもしれませんが、どのような理由であっても利用する価値はありません。転職活動は短期で終わらせた方が集中力を保て成功率が上がります

レスポンスが遅い転職エージェントはあなたのストレスにもなるので、他の転職エージェントにしましょう。

7.お見送りになった理由を説明できない

担当している求職者がお見送りになった理由を説明できない転職エージェントもダメな転職エージェントの特徴の一つです。2019年に公開された調査報告書「転職市場の最新動向 2019年版」によると、求職者の約50%が転職エージェントからのフィードバックに不満を持っているという結果が出ています。その中でも、お見送りになった際の理由の説明不足が挙げられています。

求職者がお見送り理由を理解しなければならない理由は、その後の転職活動において同じような失敗を繰り返す可能性が高いからです。ムダ打ちしないためにも理由を把握しましょう。

求職者自身が応募した場合、お見送り理由を説明する企業はほとんどありません。理由は、理由を挙げると求職者から「それは誤解だ」「そのスキルはある」といった反論が返ってきてしまい収集がつかなくなるからです。ですから、転職エージェントを利用して応募してお見送りになったのであれば理由をきちんと確認しましょう。

転職エージェントがお見送り理由を説明できない原因は下記2点です。

1)転職エージェントの理解不足

転職エージェントが求職者のスキルや志向性を正確に理解していないために、求職者に合わない求人を推薦していた場合。

これは相性が良いと思える担当者であればもっとあなたの志向やスキル・経験を話して理解を深めてもらう必要があるでしょう。

2)転職エージェントが企業とコミュニケーションをとれていない

転職エージェントが企業とのコミュニケーションが取れていないからお見送り理由を把握していない場合。これは転職エージェント・担当者により得意とする業界・職種、企業があるためです。

このまま転職活動を続けるのは危険なので、他の転職エージェントにも登録して企業情報量を比べてみることをおすすめします。

お見送りになったら、転職エージェントからフィードバックを受け、協力して次の作戦を考えることができるのが良いエージェントです。

転職エージェントの利用をおすすめする人 6選

今まで転職エージェントについて説明してきましたが、あなたが使った方が良いのか迷っている場合は、下記に当てはまるか見てください。 転職エージェントを利用すべき人の特徴を説明します。

1.初めての転職で何から始めて良いかわからない人

初めての転職で何から始めて良いかわからない人には、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントは、求人情報の提供や転職活動のアドバイス、書類の作成など、転職に必要な情報やスキルを持っています。そのため、初めての転職に不安を抱える人にとって、転職エージェントは強い味方となるでしょう。

2021年に行われた転職市場調査によると、初めての転職において、求職者の70%が転職エージェントの利用を検討していると回答しています。また、転職エージェントの利用者の約9割が、転職活動を成功させたと回答していることが分かっています。

とくに就職活動と転職活動のちがいを理解できていない場合は転職エージェントを利用することが転職成功の近道になります。

はじめての転職活動で、何をした方が良いのか、何はしない方が良いのかがわからない、不安というひとは転職エージェントを利用することがマストです。

2.仕事が忙しく転職活動に時間を使えない人

今の仕事が忙しく転職活動に多くの時間を使えない人には、転職エージェントの利用をおすすめします。転職エージェントは、あなたに代わって求人を探す、企業情報の提供、書類・面接対策など、あなたが入社するまでサポートしてくれます。

転職活動は、思っているよりも忙しいものです。応募企業もあなたが働いている時間に動いているので、スピーディな連絡のやり取りも難しくなります。

★現職の就業時間に企業と連絡を取るなど転職活動をするのは控えましょう。今の会社にバレて左遷退職時にもめるなどリスク高いです。

転職エージェントを利用することで、時間の余裕が生まれ、現職への影響を最小限にしつつ転職活動ができます。忙しいと気持ちも切羽詰まり、十分な書類・面接の準備ができないことから結果として転職活動が長引くことにつながります。そして、長引く転職活動は自信を失いやすく内定をとれない負のループにはまりがちです。

現職と転職活動を同時に進めるのは忙しい人にはとても難しいです。転職エージェントを上手に使いこなすことが転職成功につながります。

3.転職を急いでいる人

現職がブラックで心身の体調を崩した、現職でリストラがあったなど、転職を急いでいる人は転職エージェントを複数利用することをおすすめします。

また、転職エージェントには、登録面談時に必ず「○○までに入社したい」と宣言しましょう。転職エージェントは高年収が見込める人と転職意欲が高い人を優先してサポートします。

年齢や職種、業界にもよりますが、平均的な転職活動期間は3か月~半年程度です。この期間を短くするには、あなたにしかできないことと転職エージェントにまかせられるところを分けて効率化するしかありません。

あなたにしかできないことは、転職軸を見つける、応募を検討する、入社を検討するといった内面的なところです。

転職エージェントにまかせられるのは、求人紹介、企業情報提供、書類・面接対策、面接設定などです。もちろんすべてを任せっきりと言うわけではありませんが、あなたにしかできないことに集中しやすくなるでしょう。

複数の転職エージェントを利用するときは、情報が混乱しないように、スケジュール応募状況企業情報をスプレッドシートなどで管理しましょう。

応募管理はこのようなフォーマットをおすすめしています。全部記入しなくても良いので参考にしてください。

転職を急いでいるひとは、転職エージェントの複数利用入社目標時期を明確にすることで、短期集中の転職活動が必須です。

4.プロの意見が欲しい人

転職のプロの意見を聞きたい人には転職エージェントを利用すべきです。受験の予備校のように、(転職エージェントは無料ですが)プロの意見は大切です。

家族、友人が転職を経験していても、転職エージェントは転職者のサポート数やサポートする過程で得た知識が圧倒的に多いです。また内部情報は転職エージェントからしか得られません。

広い業界・職種の知識から客観的なアドバイスは、あなたの一生のキャリア形成に役立ちます。

小売・サービス業しか経験のない30代男性が転職を希望していました。IT業界希望だったものの、年齢的に未経験業界は応募できず相談を受けました。IT業界に入社できるほどの経験はないものの、他業界では「経験者」と言えるレベルだったので、給与水準が小売・サービス業より高い金融業界へ転職しました。

休日、年収アップしたうえに、希望していたITスキルも活かせ、社内評価も高い「転職成功」の一例でした。

ITスキルを活かしたいからとIT業界しか受けなかったら転職は難しかったでしょう。この例のように知らなければ可能性が狭くなってしまうことは多いです。

プロの意見を聞きたい人は、その時点で転職の方向性が正しいです。ぜひプロの意見を活用して転職を成功させてください。

5.ムダ打ちしたくない人

転職エージェントは、企業との強いネットワークを持っているため、求人情報だけでなく、企業の内情にも精通しています。具体的には、求人募集の目的や背景、採用のポイント、求められるスキルや経験、人物像などを把握しており、それに基づいて求人を紹介しています。つまり、紹介の時点で選考しているので、求職者が独自で応募するよりも成功確率が上がります

また、転職エージェントはその情報をもとに、応募書類を添削、面接対策などをしてくれるので、結果としてムダ打ちが減り内定を取りやすくなります。

このように、転職エージェントは企業の内情に精通しており、個人のスキルや経験に合った求人情報を提供することができます。そのため、転職エージェントを利用することで、無駄な応募を減らし、有効な転職活動を行うことができます。

6.給与交渉したくない人

給与を含め金銭的な交渉を得意とする人は少ないです。給与交渉をしたくない人は転職エージェントを利用したほうが入社後もスムーズに定着できるでしょう。

交渉がこじれた場合、入社できてもその後その人と一緒に働くときにわだかまりになってしまうかもしれません。

給与はその企業の年収テーブル前職の給与が基準になります。これを基本にあなたへの期待値が加味されるのです。

また、企業の温度感もあります。たとえば、積極的に採用したい、他に人がいないから仕方がない、では提示年収も変わってきます。

年収テーブルや他の候補者も含めた相対的な評価などの情報は求職者にはわからないので、企業へあなたへの評価とかけ離れた給与で交渉してしまうと、内定取り消しのリスクがあります。

実際に著者が以前担当した求職者さんが、事前取り決めを無視してオファー面談で条件交渉をしてしまいました。企業は事前情報とのちがいや求職者さんの態度への不信感から内定取り消しになってしまいました。

転職エージェントは情報だけでなく、あなたの年収を上げるモチベーションがあります。転職エージェントは求職者の想定年収をベースに成功報酬が決まることが多いです。あなたの年収を上げれば報酬も上がるので、情報、モチベーション、交渉に慣れているという3点からも給与交渉をまかせて良いと言えます。

給与交渉をしたくない人は、転職エージェントに給与他の条件交渉をまかせて、入社後の準備に専念しましょう。

Q&A よくある質問11選に元エージェントが回答します

これまで転職エージェントについて説明してきましたが、転職エージェントを利用したことがない人から良くある質問を11個まとめました。

疑問があると利用するのも不安でしょうから、ここでモヤモヤを解消してください。

1.なぜ無料で利用できるの?

転職エージェントは採用企業から成功報酬を得ています。新卒、第二新卒では数十万円くらい、経験者では想定年収の30~35%くらいです。 そのため、求職者へのサポートを無料で提供することができます。

2.転職エージェントは報酬をいつもらうの?

求職者が入社したことで成功報酬が発生するので、入社後になります。内定ではないことがポイントです。

内定後に内定承諾を急かす転職エージェントがいるのはこれが理由です。転職はあくまでもあなたの人生の決断です。内定承諾を急かす転職エージェントは無視しましょう。

3.転職エージェントとの面談は何を話せばよいの?

スキル・経験・実績だけでなく、なぜ転職したいのか転職成功と言える条件かなえたい希望(年収、職場環境、働き方、勤務地、休日など)今後のキャリアについてなど話しましょう。

良く見せようと、スキルなどでウソを言うのは絶対NGです。また譲れない条件があるのに遠慮して伝えず、選考が進んでからわかると時間のロスになります。

全てをかなえることはできないからこそ、この面談で優先順位を明確にし、現実的なゴールを定めるためにも正直にていねいに伝えましょう。

もし、まだ転職そのものを迷っている場合は、それも含めて正直に話す方が担当者との今後のコミュニケーションがうまくいきます。

4.転職エージェントとの面談でネガティブな本音を言ってもOK?

転職エージェントとの面談では、自分自身の状況や転職に関する悩み不安を率直に話すことが大切です。エージェントは求職者のニーズを理解し、そのニーズに合わせたサポートを提供するため、ネガティブな本音を言っても問題ありません。他人に話すことで、隠れたニーズが出てくることもよくあります。

隠れているニーズこそ、転職後「こんなはずじゃなかった」の原因であることが多いです。本音を隠すよりネガティブなことも含めては正直に話すことが信頼関係、協力関係を築くことになります。

人はネガティブな状況にいないと変化(=転職)しようと思わないものです。

サポートした多くの求職者さんはネガティブな理由から転職を志望し、転職活動の過程でポジティブな理由から転職をしたいと気持ちが変わっていきました。

面談時には収入に不満があった求職者さんが、転職活動を進めていくうちに「○○のスキルを活かして会社の成長につなげたい」と大手からベンチャー企業へ転職しました。

後悔しない転職のためにも遠慮せず、正直に話しましょう。

5.転職エージェントとの面談では何を着ればよい?

ビジネスカジュアルが一番良いでしょう。コロナ以降転職エージェントとの面談もほぼWebになったので、自宅で面談を受ける求職者も多いです。そのため、かなりカジュアルな求職者さんもいます。

ですが、忘れてほしくないのは、転職エージェントは企業の採用サポートとして一次スクリーニングをしているということです。ビジネスにふさわしくない服装で面談をする人にAランクのクライアント(採用企業)を紹介したいと思うでしょうか。

実際に著者がサポートした例では、面談にスーツを着ていた方たちのほうが年収・その他条件が良い企業に入社されました。

面談はあなたを転職エージェントにアピールする場でもあります。また、企業面接の準備として、カメラ映りを確認するためにも面接と同じような服装が良いです。

・男性の場合:シャツにパンツ、ジャケットなど ネクタイまでしなくても良いですが、ジャケットがあるとカメラ映りが締まります。

・女性の場合:ワンピースやブラウスなど カメラ映りを意識したメイクもしましょう。案外カメラ越しだと顔色がぼやけます。

面談はあなたをアピールする場、企業面接のリハーサルの場、としてビジネスカジュアルでのぞむことが良いです。

6.転職エージェントを利用するには面談をしないとダメ?

面談しましょう。メリットしかありません。逆に面談しないとデメリットしかありません。

まずあなたの目的を思い出してください。より良い企業へ転職したい、もしくは転職を検討しているから情報が欲しい、人が大半だと思います。どちらの場合にも当てはまるメリット・デメリットを説明します。

1)メリット

・担当者を見極める

転職成功のカギはあなたに合った担当者を見つけることです。これは人間同士の相性なので、話してみないと分かりません。対等な立場で、あなた自身が担当者を選ぶ気持ちで面談をしてください。

「ヤバい転職エージェントの特徴7選」を参考にしてしっかりと見極めましょう。

・あなたに合った求人情報をもらう

転職エージェントにあなたの志向・転職でかなえたいこと、スキル・経験など詳しく知ってもらうことによりあなたに合った求人情報が提供される。

・転職軸が明確になる

第三者に話すことで思考が整理されることで、なぜ転職したいのか、何を転職でかなえたいのかといったことがはっきりします。著者の経験でも面談中に求職者さんが気づいていなかったニーズが出てくることが多くありました。

・求人の質が上がる

面談することであなたの転職エージェント内でのランクが上がります。転職エージェントは求職者をランク分けしています。上になるのは、想定年収が高い人と転職意欲が高い人です。

面談でスキル・経験だけでなくあなたが転職に真剣であることをアピールしましょう。ランクが高い=良い求人紹介&手厚いサポートです。

★転職エージェントに登録する人の半分くらいは情報収集を目的としています。この場合は、転職意欲をアピールしなくてもOKですが、スキル・経験をアピールしておくと良い案件がでた時に連絡をくれる確度が上がります。

・企業面接の準備

転職エージェントの面談を受けたくない人でも、採用企業の面接を拒否する人はいないでしょう。内定獲得には必須なので、企業面接より気軽なエージェントとの面談であなたをアピールすることに慣れておく方が転職活動トータルで手間が少なくなります。

2)デメリット

・希望に合わない求人ばかり紹介される

求人紹介があってもあなたの志向、スキル・経験に合っていない。紹介される求人に不満のある人は転職エージェントとのコミュニケーションを見直してみてください。

・サポートが少ない

転職エージェント内であなたのランクが下がるので良い求人紹介がない。サポートがおざなりになることがあります。転職エージェントも人間なので、損得抜きで応援したい人がいる時もありますし、その逆もあります。

著者も面談時から真剣度がちがう人には、土日や早朝深夜でもサポートしていました。企業情報も忙しい求職者さんに代わって、SNS発信で読むべきところやインタビュー記事をまとめるなどかなり時間を割きました。そのような方とは今でもキャリア相談に乗っています。

・面接対策を別にやる必要がある

企業面接のときに、改めて面接対策をたくさんする必要がある。最悪、企業面接に準備が間に合わない。

面談をしたくない気持ちはわかりますが、メリットしかないので、ぜひ受けてみてください。コロナ以降直接会う面談は減りWebか電話がメインになったので、昼休みに受ける方もいます。

7.登録したら絶対に転職しないといけない?ペナルティある?

転職エージェントに登録したからといって、絶対に転職しなければならないということはありません。また、ペナルティもありません

著者の経験では求職者さんの半数くらいは、面談時点ではまだ転職の意思が固まっていなくて情報収集だけでした。

実際に求人情報を見て年収他の条件が上がりそうなら転職したい、自分の市場価値を確認したい、という方が大半なので遠慮せず利用しましょう。 転職エージェントは求職者に対して転職を強要することはありません。また、登録者が転職しなかった場合でも、エージェントに対する罰則はありません。

8.担当者は変更できる?変更したいときはどうすればよい?

転職エージェントの担当者は変更できます。変更したい場合は、担当者に直接話すより、総合窓口の方が気まずくないのでおすすめです。

転職成功のカギは担当者との相性です。転職は人生に大きく影響するものなので、あなたの志向やかなえたいことなど腹を割って話せない人と転職活動をすすめるのは好ましくありません。

また、上で説明したヤバイ転職エージェントの特徴に当てはまったら、担当転職エージェントを変えましょう。

多くの担当者を変更したい理由としては、担当者の人柄が合わなかった連絡が取れない状態が続いた、希望する求人案件を紹介してもらえなかった、などが挙げられます。転職エージェント会社に連絡することで、担当者の変更手続きが可能です。 相性が合わない場合にはエージェント会社に連絡し、希望する担当者について伝えることで対応してもらえます。

9.内定を辞退したらペナルティある?

転職エージェントを通じて内定を受けた場合に、内定辞退によるペナルティは基本的にありません。ただし、企業、転職エージェントの信用を失う可能性があるため、内定辞退の理由やタイミングには注意が必要です。内定を受けたら必ず内定承諾期限を確認しましょう。

また、その企業に半年から1年は応募できない場合があることにも注意してください。

ダメージを最小限に抑えるには、下記をおさえてください。

1)できるだけ早めに転職エージェントに相談すること

2)内定辞退の連絡は必ず内定承諾期限を守り、転職エージェントを通じて行うこと

3)不安な点があることが原因の場合は、オファー面談の設定を依頼すること

4)理由を明確にすること

内定を辞退してもペナルティはないものの、信用を失う可能性があるため、理由を明確にし、早めに対応することが大切です。また、半年から1年後でも再度応募した際に採用されない可能性があります。今後の転職活動を考える上でも慎重な行動が求められます。

10.転職するか決まっていない。相談だけでも使える?

多くの転職エージェントは相談だけでも利用できます。服を買わなくても店内を見ることができるのとおなじです。

著者の経験では、登録時点で半数以上の求職者さんは転職の意思は固まっていませんでした。良い条件であれば転職する、といった感じです。最初から、「情報収集だけです」とおっしゃる方もいるので、遠慮せず利用したほうが良いです。

転職市場であなたの価値を確認することは、転職が当たり前になった今、健康診断と同じです。年に一度はあなたの市場での立ち位置を確認しましょう。

あなたの現在の市場価値を理解すれば今後のキャリア形成に役立ちます。

例)今のスキル・経験に〇〇という経験を積めば年収アップにつながる他業界の求人に応募できることがわかった

転職するかどうか決まっていない方でも、転職エージェントに相談することができます。キャリアアップのアドバイスや求人情報の提供も無料で利用することができます。

11.登録するのに準備は必要?何をすれば良い?

特に用意するものはありませんが、準備しておいた方が良いものを説明します。詳しくは「【事前準備】転職軸・目標設定・自己分析&引継ぎ書作成」を見てください。

1)転職軸:あなたが転職したい理由、転職で叶えたいこと、何を得られれば「転職成功」と言えるのかと言ったことです。条件などは優先順位をつけておきます。

これが3)で説明する応募書類よりもずっと大切なのは次の3つの理由からです。①転職エージェントに流されない、②企業面接で重視される、③転職活動のすべてのフェーズでアンカーとなる、④お見送りになってもへこまない、など転職成功のカギだからです。

2)自己分析:自分自身の強み志向性適性などを客観的に把握し、転職活動の方向性を決定することができます。第三者にあなたのことを説明するために、事前に自己分析を済ませておくと、登録・面談ともにスムーズに進みます。

3)応募書類(履歴書・職務経歴書、ポートフォリオ):これはあった方が、次の3つの点で有利です。①転職意欲が高いと評価される、②求人紹介が速くなる、③あなたに合った紹介が多くなる。ですが、必須ではないので転職するかまだ迷っている、情報収集だけといったひとはスキル・経験をていねいに登録すればOKです。

まとめ

この記事では、転職エージェントの種類・特徴から、ビジネスモデル、利用前に知るべきこと、利用のメリット・デメリット、選び方のポイント、利用の流れ、利用時のNG行動、ヤバイ転職エージェントの見分け方、利用をおすすめできる人、よくある質問をまとめました。

この記事で転職エージェントに使われることなく、最大限に利用することができるように元転職エージェントとしてお伝えしています。

著者自身、もっと若い時に知っておきたかったという内容ばかりなので、ぜひ活用して転職を成功させてください。

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この記事を書いた人

転職エージェントとして1000人以上をサポートし、自身もいろいろな職種・業種・企業規模で10社以上経験しています。
転職エージェントを利用した転職の裏技やキャリアアップ方法を発信しています。人生100年時代を楽しく働けるよう応援しています!

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